歯の役目 (2004年8月)

「歯」は役目を持って私たちが「生きて」いくことに寄与してくれています。まずは「咬むことで」食事をとることができます。次に「しゃべる」ことによりコミュニケーションをとることができます。もちろん、審美的にも歯があることは大切です。動物ですと「牙」の役目をしますから、他を威嚇したり、攻撃することにも使いますが、人でそのようなことはありません。
また、歯は咀嚼器官の一つとして上下の顎がかみ合うように位置を決めてくれています。人は、動物と異なり、理性的ですから、社会生活の中でストレスを感じます。そのストレス代謝の一環としてブラキシズムといわれる歯ぎしりや喰いしばりを睡眠中に行ないますが、そのときにしっかりと顎を支え、下顎の運動を誘導し、その力に拮抗してくれます。

親知らずを除くと、前歯が6本、小臼歯が4本、大臼歯が4本、上下顎で28本の歯を有していますが、それぞれの歯もそれぞれの役目を持っています。犬歯(糸切り歯)を含む前歯6本と左右の第1小臼歯は下顎が前後左右に動くときのガイド(誘導)をしてくれます。そして、左右の第2小臼歯と4本の大臼歯は咬む力をしっかり支えて、下顎の位置決めをしてくれます。また、それぞれの歯も顎の動きにうまく適合するような形状になっています。
ところが、誰もが理想的な歯の形や歯並びをしているとは限りません。そのために、下顎が変位して、出っ歯や受け口になってしまったり、顎関節症やそれに伴う不定愁訴の原因になることもあります。また、特定の歯への負担が大きすぎると歯槽骨が吸収して、歯はグラグラになってしまいます。まして、歯が失われてそのままにしておけば、残っている歯への負担過重や歯の位置が変わり、その結果、さらなる歯の喪失への大きな原因となってしまいます。

数本の歯を失っても「咬めるから大丈夫」と自己診断?しないで、「歯の欠損」は、歯科医に診断してもらうことをお勧めします。

(文責 医学博士 簗瀬武史)

歯周病と健康
入れ歯のお話
インプラント療法と健康
最近の歯科矯正のお話
子供の歯並びと咬合誘導
歯牙漂白(ブリーチング・ホワイトニング)
自覚症状と定期検診
抜歯について
有病者と歯科治療
歯科治療が嫌われる理由
正しいブラッシングについて
歯周病原菌について
ストレスと歯の関係
レーザーと歯の健康
南の島と健康
唾液と健康
嚥下性肺炎について
21世紀の歯科医療
養育の責任
自由診療について
総入れ歯の話
お子さんの怪我について
口臭について
大きな勘違い?
お口の中に入れるもの
セカンドオピニオン
医療改革?
医療費控除について
ブリッジ
個人識別
健康ブーム?
親知らずについて
入れ歯のお手入れ
保険外診療について
喫煙とストレス
日米格差
中国事情
入れ歯について
マスコミの歯科観
咬むと痛い!
しみて痛い!
押すと痛い!
顎の関節が痛い!
人体の不思議展
口が渇く!
インプラントは悪役?
口腔ケア
抜けるまで待つ?
インプラントと拳銃
私も患者さん!
甘いものがしみる!
誤嚥性肺炎予防について
咬みづらい!
歯の役目
歯科医療保険制度
起承転結・続
歯の麻酔
口腔科
入れ歯の難しさ
二人のTさん
上顎骨とインプラント
金属アレルギー
咬合性外傷
顎関節症 II
3DS
歯の詰め物?
AEDって何?
PRP療法
新中国事情U
根尖病巣
ブラキシズム
紺屋の白袴?
健康保険に一言
謹賀新年
歯周病の治療
介護予防事業
下顎突起骨折
歯科医師会の仕事