市民新報コラム

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自覚症状と定期検診(2012年12月)

私の歯科医院でも自覚症状を伴って来院される方が大半です。

たとえば、「銀歯がはずれた」とか「咬むと痛みがある」「暖かいものがしみる」など訴えは多種多様です。もちろん、皆様はこの時はじめてお口の中の異常にお気づきになるわけですが、歯医者の立場から見ますと、かなり重篤な状態になってしまっている歯も少なくありません。 例えば、歯の神経を抜かなければいけなかったり、また数本の歯を抜歯しなければいけない状態も珍しくありません。特に、歯周病は細菌感染による慢性疾患で、自覚症状のないままに進行していきます。急性化したり、末期にならないと痛みを伴わない場合もあります。

う蝕も何もしなくても痛みがある場合や暖かいものがしみる場合は、歯髄(歯の神経)が化膿しているため、神経を取らなければいけません。また、歯根の尖に膿がたまる根尖性歯周組織炎も急性化しないと、自覚症状がないことが多いです。

人間ドックや検診を受け、病気の早期発見をし、治療を行うことの必要性は皆様も感じていらっしゃることと思いますが、お口の中の病気(う蝕、歯周病等)については、徹底されていないのは残念なことです。 具体的には、1年に1回は歯科医院にて定期検診を受けることをお勧めします。そこで歯周病や虫歯のチェックを受け、レントゲンにて歯根、歯槽骨の状態も調べれば完璧です。1年もすれば歯石もついています。歯石の除去も同時に行ってもらいます。もちろん、自覚症状がなくても歯科医に指摘された歯の治療は、その時に受けて下さい。

「歯医者」というと痛いときに駆け込む処、そして痛い治療をされる処というイメージですが、本来は痛くならないようにする処です。歯は本数が多いため、1本ぐらい…と考えがちですが、1本1本の歯がそれぞれの役割をもっています。80歳になっても御自分の20本の歯でおいしく咬むことを目標に、定期検診を受診して歯を大切にすることをお勧めします。

(文責 神奈川歯科大学客員教授 医学博士 簗瀬武史)

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